ヨーロッパでは、そこで食事をするためだけに、海を越え、山を越え、果ては国境まで越えて人々が集まる"3つ星"のレストランがある。人々を魅了するその一種麻薬のような魅力は味わったものにしかわからないという。 そんな3つ星のレストランのひとつ、「ミシェル・ブラス」が、2002年6月、北海道の洞爺湖に登場した。狭い日本といえども、東京から飛行機に乗り、空港から車を走らせなければその甘美なる蜜の味は味わえない。 北へ、北へ。目指すべきものに向かって、車を走らせる。凝縮された時間の中で過ごす日常から解放され自分の中の貪欲な好奇心がうずきだす。美食の理想郷の眼下に広がる絶景は、これから始まる昼餐のプロローグ。